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コロナだけじゃない!食品値上げの理由

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はじめに


昨年から原材料の高騰や原油価格の高騰、食品値上げなどのニュースをよく耳にするようになりました。食品は生活必需品ですから、値上げとなると家計を圧迫してしまいます。

食品メーカーは原材料が高騰しても値上げをしないように利益を削って何とか踏みとどまってきたものの、ここにきてとうとう値上げに踏み切らざるをえなくなってきたというのが実情でしょうか。では、その背景にはいったいどんな原因があるのかを考えてみましょう。

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原材料高騰の原因


2020年以降のコロナ禍と原材料高騰は時期が重なっているため、原因はコロナ一択だと思いがちですが、そればかりではありません。

日本の人口が減少傾向にあるのはみなさんご存知のことと思いますが、UNFPA(国連人口基金)の発表によると、2021年の世界の人口は78億7,500万人で、前年度より増加しています。この増加傾向がいつピークを迎えるのかは諸説ありますが、どの説をとっても当面続くと見られています。
人口増加に加え、新興国の経済成長も目覚ましく、そういった国では農作物の輸入量が増加しています。

また、地球温暖化や異常気象によって農作物の収穫量が安定せず、加えてここ近年急速に進む脱炭素の動きにより、炭素に代わるエネルギーとしてのバイオ燃料の需要が高まってきていることから、穀物の供給不足の問題が起きているのです。

日本はコロナ禍以前から安倍政権のもとで大規模な金融緩和政策を取ってきており、そもそも円安による輸入品価格が上昇している状況にありました。そこにコロナ禍にみまわれ、現在も金融緩和を維持している状態です。

一方、世界各国では、コロナ禍直後は経済対策として金融緩和の政策を取ってきましたが、昨年12月頃から金融政策正常化に舵を切る国が徐々に出始めています。そのような国では、コロナ後の経済活動標準化を見越した原材料の需要拡大に向けて輸入を強化してきています。

輸送手段として船便を利用している場合、現在輸送コスト高騰の原因の1つとなっているのがコンテナ不足です。

世界のコンテナ製造シェアの9割は中国が占めています。コロナ禍当初コンテナ製造は減少傾向にありましたが、相反して物流市場はコロナ禍により在宅率が上がり、インターネットによる商品購入が増加したことなどで輸送量は増加傾向にあったのです。コロナ禍による人手不足で荷役作業の効率が落ち込み、コンテナが滞留してしまい必要なところでは不足しているのです。そうすると1つのコンテナに対する輸送コストが高騰してしまうという結果となり、現在もまだその状況から脱却できていないのです。

以上のような事情が相まって食用油、大豆、トウモロコシ、小麦などの原材料は各国でいわば争奪戦となっているところに、原油価格の高騰で輸送コストも増加しているため、それも原材料高騰に拍車をかけています。

食品メーカーの対応


原材料が高騰し、利益を圧迫してくると、例えば小麦を加工して作られるパンや食用油を使用するポテトチップスやマヨネーズ、ドレッシングなど最終製品も値上がりする可能性は高くなります。

国内においては人手不足による人件費の高騰も理由の1つでしょう。

食品メーカーとしては、これらの原因から製品の価格維持が難しくなってきています。

外食チェーンの動き


2021年以降の外食チェーン店における原材料高騰を理由とした値上は以下の通りです。

吉野家 2021年10月
すき家 2021年12月
いきなり!ステーキ 2021年12月
乃が美 2021年12月
ミスタードーナツ 2022年3月
丸亀製麺 2022年1月

特定のジャンルでなく、広範囲に影響が出ていることが見て取れます。

2022年値上げした、又は値上げ予定の製品


メーカーによって対応や時期は様々ですが、2022年に値上がりを公表している製品は以下があります。

コーヒー、冷凍食品、ハム・ソーセージ、すり身製品、醤油、豆乳、マヨネーズ、ポテトチップス、パスタ、ジャム、食用油、マーガリン、パン、即席麺 等。
この先も多種多様な食品の値上げが予想されます。

値上げの種類


値上げには販売価格を上げるダイレクト値上げと、製品の内容量を減らすことで価格を据え置く実質値上げがあります。

実質値上げの事を経済学では「シュリンクアレーション」といい、俗に「ステルス値上げ」ともいわれています。これは敵のレーダーに引っ掛からないステルス戦闘機になぞらえて価格は変わっていないために消費者に気付かれにくいところからそう呼ばれています。

みなさんもこれまでに、「このお菓子小さくなったな」とか「量が少なくなったな」と感じたことはないでしょうか。

ステルス値上げの是非は人によって違うでしょうが、好きなお菓子が無くなってしまうことのほうが切ないですよね。企業努力では埋められない状況であれば値上げ止む無しといったところでしょうか。

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