棚卸し最前線
棚卸し、昔は・・・
商品を製造したり、販売したりするお仕事に就いている方は定期的に棚卸しを実施していると思います。
税法上、年度の終わりには資産や利益の確定のために棚卸しが必要です。企業やお店によっては日々の在庫管理のために毎日在庫を数えるというお店もあると思います。どちらにしても在庫が多ければ大変な作業ですよね。
現在ほどOA技術が進んでない頃は棚卸しとなると人海戦術で、ひたすら目視で商品を数えていましたよね。
デパートなどは、対外的には休館日だけど実は館内では棚卸しをしていましたなんて日もありました。
かく言う私も、20年ほど前にアルバイトでホームセンターの棚卸しの商品のカウント要員として行った記憶があります。責任者の人に「この棚からこの棚までアイテム別に数を数えて報告して下さい」と指示をもらい、ひたすら商品のネジやら見たことがないパーツやらを数えた記憶があります。
- いつ生産した製品がいつどこに販売されているか把握できていない
- 入出荷、在庫管理に関わる業務を効率化して物流コストを削減したい
- 他システムとの連携がとれておらず重複作業が発生しているので改善したい
このような課題は、私たち『懐刀』にご相談ください。懐刀は食品業界のニーズに合わせて開発された「クラウド型販売管理システム」です。20年の運用実績と200社以上の導入実績で、御社のDXを安心・快適に導入までサポートします。まずはサービスページをご覧ください。
サービスページを見る →棚卸しはなぜ必要か
そもそもなぜ棚卸しをしないといけないのでしょうか。
会社には決算があります。この決算の際に会社資産の計上が求められます。会社資産を明確にするために数を数え、金銭的価値に換算して決算書に表記するのです。
では会社資産とは何を指すのでしょうか。
これは、販売前の商品在庫や、出荷前の製品在庫、製品を製造するために仕入れた材料等のことを言います。当期の正確な利益を確定させるためにも正確な棚卸金額が必要となるのです。
また、商品や製品には売り時があります。この売り時を逃して在庫となっているものは不良在庫となります。値下げしてでも売れればよいですが、それも叶わなければ期末に減価償却するしかないといった場合もあります。
それらが全て決算に盛り込まれ、最終的な1年間の法人の成績表である決算書が出来上がるのです。
棚卸しの現在地
ここからは現在の棚卸しのについて見てみましょう。
大した労力をかけなくても数えられる在庫数であれば、幾人かのマンパワーで数をかぞえれば問題ないでしょう。
では、膨大な商品や製品の在庫を抱えている企業はどうしているのでしょうか。
そういった企業の多くは、棚卸しを少ない時間で正確に終えるために様々な在庫システムを導入していると思います。
棚卸しをスムーズに行うためのアイテムの代表格は「ハンディスキャナ」や「ハンディターミナル」、「RFID」でしょう。それぞれどのような特徴があるのか説明していきます。
ハンディスキャナとハンディターミナル
ハンディスキャナとはバーコードを読み取ることだけに特化しており、本体にはシステム上にある在庫を持っていません。コンビニのレジで使用しているバーコードスキャナを想像すると分かりやすいかも知れません。読み取ったデータは在庫システムが入っているPCにアップロードさせることで実在庫とシステム上の在庫を照合します。ハンディターミナルのように持ち出して使うといった利用にも不向きです。
これに対し、ハンディターミナルはハンディスキャナとは違い、在庫システムに接続していなくても独立して読み取ったデータをロケーション変更したり、保存したりすることが可能なように内部にプログラムが組み込まれています。用途や目的によってそのプログラムを書き換えることができます。
また、ハンディターミナルの中には、読み取ったデータを常に在庫システムに送信できる無線タイプのものもあります。
手で持って使うバーコードリーダが「ハンディスキャナ」、さらに読み取ったデータを表示・確認・保存・データ送信などを行えるようにした多機能携帯端末が「ハンディターミナル」になります。ハンディスキャナはPCがなければ機能しませんが、ハンディターミナルは単体で機能するところも大きな違いです
RFID
RFIDは電波を用いてRFタグのデータを非接触で読み書きするシステムです。周波数帯によって数センチメートルから数メートルの範囲であれば、一気にデータを読み込むことができます。ハンディスキャナやハンディターミナルはバーコードを一つ一つ読み込む必要がありますが、RFIDは一気に読み込みができるため、在庫を数える際の時間短縮に繋がります。一方、在庫に付ける非接触IDカードが必要になりますので、それにかかるランニングコストはハンディターミナル等に比べて高くなるといえます。
上記のいずれかで数えた実在庫をシステムにアップロードさせて、システムが保有している在庫とマッチングさせます。マッチングにより出てきたエラーを合わせるまでが棚卸しです。つまり実在庫を数えるだけでなく、入出庫や販売などを行っているシステム上の棚と合わせなければ意味がないのです。
出てきたエラーにより、読み込んだ実在庫数の方が多い場合は、二重読み込みや在庫システムへの入庫漏れが疑われますので、もう一度目視で数えてシステム上の数量と合わせることや、入庫伝票通りに入庫ができていたかどうか確認するなどの作業が必要です。
反対に読み込んだ在庫が少ない場合は出荷の際の在庫システムの処理漏れや販売処理漏れなどが考えられますので、それらを確認する必要があります。
いずれにしても、入庫、出庫、販売の処理が漏れていた場合はそれらの業務が発生した際のチェック機能が働いていないということですので、頻繁に発生してしまうようなら業務の見直しも必要になってきます。
決算以外で実在庫確認の回数が少ない場合は、エラーを合わせるのに過去に遡るのが相当大変ですし、結果原因が解明できず不良在庫として減価償却せざる負えない場合もあるので定期的に実在庫の確認は実施するのが望ましいでしょう。
また、棚卸しをいいかげんにしてしまうと最悪の場合、それが過失であったとしても粉飾決算が疑われて、企業価値を下げてしまうことにも繋がりかねませんので、正しい認識を持って棚卸しを実施しましょう。
個人的には棚卸しや毎日の実在庫管理に労力を使う仕事に長く就いていましたので、この分野の更なるテクノロジーの発展を願うばかりです。
- いつ生産した製品がいつどこに販売されているか把握できていない
- 入出荷、在庫管理に関わる業務を効率化して物流コストを削減したい
- 他システムとの連携がとれておらず重複作業が発生しているので改善したい
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