業界統一伝票
はじめに
商品や製品を仕入れる時は、多くの場合、何らかの伝票も付いて回ります。会社によって伝票のサイズや記載内容も様々でいいように思われますが、不便なこともありますよね。
例えば、トラックに荷物を混載する時など、荷主である事業者ごとに伝票がバラバラで記載内容なども違っているため、積み下ろしする際に効率が悪くなってしまうことも多々あります。
また、仕入データをシステム入力する時も、仕入事業者により伝票が違っているとそれもストレスだったりしますよね。伝票が違うと、伝票発行の際にプリンターに伝票をセットする時間も必要です。
そんなストレスを無くしてくれるのが「統一伝票」です。
- いつ生産した製品がいつどこに販売されているか把握できていない
- 入出荷、在庫管理に関わる業務を効率化して物流コストを削減したい
- 他システムとの連携がとれておらず重複作業が発生しているので改善したい
このような課題は、私たち『懐刀』にご相談ください。懐刀は食品業界のニーズに合わせて開発された「クラウド型販売管理システム」です。20年の運用実績と200社以上の導入実績で、御社のDXを安心・快適に導入までサポートします。まずはサービスページをご覧ください。
サービスページを見る →統一伝票とは
統一伝票とは、業務効率化のために、売上伝票・仕入伝票・納品書・請求明細書等のサイズやフォーマットを業種ごとに統一した取引専用伝票のことです。
統一伝票が使われ始めた理由は業務の効率化だけではなく、時代背景も大きくかかわっています。
それは、オフィスのオートメーション化(OA化)です。昔は伝票と言えば手書きするものでした。
1960年代の後半から百貨店などの大規模小売業のコンピューター導入が徐々に進んでいきました。伝票発行もコンピューターで処理することが増えていったのです。衣料品、食品、日用品、家電など小売業種ごとに統一伝票が作成されましたが、商品ごとに仕入伝票が違うとなると、それぞれに対応するプログラムを作成する必要があるなど煩雑なことも多く、小売業では採用されませんでした。
その後、小売事業者側に仕様を定めてもらうことで、1974年には百貨店統一伝票(統一伝票A様式)、1975年にはチェーンストア統一伝票(統一伝票B様式)、1977年には問屋統一伝票(統一伝票C様式)が制定され、業務の効率化が図られました。
現在統一伝票は、各業界の推進団体、主力企業を通じて普及活動が図られています。
統一伝票利用のメリット
伝票を統一することによって得られる主なメリットとしては、以下の4点が挙げられます。
■自社伝票と比較して作成のコストが安価
■既成のため注文が容易
■取引先別に準備する必要がなく、伝票管理が簡単
■社内伝票とも共通で利用可能
統一伝票の種類
■チェーンストア統一伝票(統一伝票B様式)
スーパーマーケット、ドラッグストア、ホームセンターなどの流通業の取引に利用されています。
チェーンストア統一伝票はさらにいくつかの種類に分かれます。
・ターンアラウンド型(1型、2型、3型、4型)・・・型の違いは品名を表記できる桁数の違い。
・手書き用
・OCR用・・・納入先がOCRで自動読み込みする場合の伝票。
・返品伝票タイプ用・・・買手側が返品する場合の伝票。処理済みの伝票を取消すために発行。
・返品伝票手書き用
Sample 5枚複写
1枚目 | 2枚目 | 3枚目 | 4枚目 | 5枚目 |
仕入伝票① | 仕入伝票② | 仕入伝票③ | 物品受領書 | 納品書(控) |
■百貨店統一伝票(統一伝票A様式)
主に百貨店で利用されている伝票。日本百貨店協会会員90%以上の採用率のある統一伝票です。タイプ用、手書き用、買取、委託など取引の形態にあわせた種類があります。
Sample 6枚複写
1枚目 | 2枚目 | 3枚目 | 4枚目 | 5枚目 | 6枚目 |
仕入伝票 | 仕入伝票 | 仕入伝票 | 仕入伝票 | 物品伝票 | 物品伝票 |
■菓子統一伝票
主に菓子業界で利用されています。
菓子業界特有の数量(ケース・ボール・バラ総数)欄があります。
・ケース・・・段ボール単位
・ボール・・・段ボールの中の小箱単位
・バ ラ・・・小箱の中の個単位。
Sample 6枚複写
1枚目 | 2枚目 | 3枚目 | 4枚目 | 5枚目 | 6枚目 |
売上伝票 | 請求明細書 | 仕入伝票 | 納品書 | 納品案内書 | 物流受領書 |
■家電統一伝票(統一伝票E様式)
家電業界で利用され、メーカー/卸売業者と一般小売業者間の取引に使用される。
■統一伝票(統一伝票C様式)
繊維、生活用品業界で利用されている。
■スポーツ用品統一伝票
スポーツ用品業界で利用されている。
■家具統一伝票
家具業界で利用されている。
■業界統一伝票
業界を超えた取引用の統一伝票。
運用ルール
統一伝票を選ぶ際にはルールがあって、様式の決定は納入先企業が行うことになっています。導入前には売手と買手で協議とヒアリングが必要です。
例えば同じターンアラウンド型伝票でも、納入先がスキャナー・イメージリーダーで自動読み取りする場合はOCR用ターンアラウンド型を購入しなければなりません。
利用フロー
全ての統一伝票が同じ流れではありません。チェーンストア統一伝票の1例を流れで見てみましょう。
■受注方法・・・メール、FAX、電話
売手側で伝票入力・発行をします。
・手書き・・・手書き用伝票
・パソコン・・・タイプ用伝票
・納入先がOCR・・・OCR用伝票
■受注方法・・・オンライン
買手側が入力したデータを基に売手側が印刷(ターンアラウンド伝票)
・納入先がOCR・・・OCR用ターンアラウンド型伝票
・納入先が非OCR・・・ターンアラウンド型伝票
ターンアラウンド型伝票とは、オンライン発注データが取引先で複写式の統一伝票に印字され、仕入伝票として買手側に返ってくるものです。
買手側が入力した発注データを使用するので伝票の内容に売手、買手の相違がありません。
今回は統一伝票について詳しく見てきましたが、統一伝票にすることで伝票発行や納品の際の検品等、業務の簡素化に繋がることや、自社伝票を作成するのに比べてコストも抑えられることがわかりました。
ですが、全ての企業が統一伝票を使用しているわけではありませんし、これからはペーパーレス化も進み伝票自体が無くなっていくのかも知れませんね。
- いつ生産した製品がいつどこに販売されているか把握できていない
- 入出荷、在庫管理に関わる業務を効率化して物流コストを削減したい
- 他システムとの連携がとれておらず重複作業が発生しているので改善したい
このような課題は、私たち『懐刀』にご相談ください。懐刀は食品業界のニーズに合わせて開発された「クラウド型販売管理システム」です。20年の運用実績と200社以上の導入実績で、御社のDXを安心・快適に導入までサポートします。まずはサービスページをご覧ください。
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