進化を続けるフリーズドライ食品。グローバルと国内の市場動向にどのような違いがある?
フリーズドライ食品は家庭で手軽に本格的な料理が楽しめることで人気が高まっています。ここ数年で、スーパーだけでなくコンビニでもフリーズドライ食品を見かけるようになりました。本記事では、そもそもフリーズドライ食品とはどのようなものなのか、また成長を続けるフリーズドライ市場について解説していきます。
目次- いつ生産した製品がいつどこに販売されているか把握できていない
- 入出荷、在庫管理に関わる業務を効率化して物流コストを削減したい
- 他システムとの連携がとれておらず重複作業が発生しているので改善したい
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サービスページを見る →フリーズドライは味が変化せず長期間保存が可能な即席食品
フリーズドライ食品とは、食品を一度凍らせた後に「真空凍結乾燥機」と呼ばれる機械で真空に近い状態を作り乾燥させることで製造される食品のことです。製造の工程で凍らせた食品は、含まれている水分が氷の粒になります。凍らせた食品を乾燥させると、その氷の粒が水蒸気となって昇華するため、氷の粒があった場所はそのまま隙間ができてスポンジのような状態となります。
スポンジ状態になったフリーズドライ食品にお湯や水をかけることで水分が戻り、原形に近い状態に復元し、食べることができるようになります。
フリーズドライ食品の特徴は、製造工程で食品を加熱しないため食材の色や香り、風味、食感などが復元されやすい上に、ビタミンなどの栄養価が損なわれにくいことです。さらに、常温で保存が可能なため長期間保存できます。
フリーズドライ食品市場は世界で成長中。国内市場は味噌汁が牽引
フリーズドライ食品の市場規模はグローバルで成長を続けています。調査会社のグローバルインフォメーションの調査では、フリーズドライ食品の市場規模は2021年に23億5,000万米ドルの規模に達したとのことです。
出典:グローバルインフォメーション
また、2022年から2027年にかけて、市場は8.15%の年平均成長率で成長し、2027年には38億米ドル規模に達すると予想されています。果物、野菜、肉、乳製品など、さまざまな食品の保存に、食品業界やホテル・レストラン業界でフリーズドライ食品が広く採用されていることが市場を牽引しているようです。
一方、国内の市場に目を向けると、2019年度の市場規模は345億円となっており2011年度比で2倍以上に拡大しています。さらに、コロナ禍での内食需要の高まりから、2020年は2011年度以降で最も高い伸長率となる見込みとのことです。
出典:TPCビブリオテック
国内市場の特徴は市場の約7割を即席味噌汁が占めていることです。グローバルではホテル・レストラン業界などの法人向けが市場を牽引していますが、国内では一般家庭向けの即席味噌汁が市場を牽引している形です。
国内のフリーズドライ市場はアサヒ食品グループのアマノフーズがリード
フリーズドライ食品の歴史をたどると、1960年代のインスタントコーヒーからこの製造方法が一般的になったと言われています。その後、ふりかけやお茶漬けの素、即席麺の具などにフリーズドライ技術が活用されてきました。
現在では、国内のフリーズドライ食品市場をリードしているのはアサヒ食品グループのアマノフーズで、主力商品の味噌汁では2019年の売上高が139億円に達していて、これはフリーズドライ味噌汁市場の7割を占めます。
アマノフーズは味噌汁だけでなく、さまざまな食品をフリーズドライにしており、チキンカツやビーフシチュー、海鮮雑炊など本格的な料理をフリーズドライ商品として販売しています。
【まとめ】一般家庭向け商品の輸出や、法人向け商品の本格化に期待
国内ではフリーズドライと言えば味噌汁というイメージが固まりつつありますが、グローバルでは法人向け事業が主流なので、一般家庭向けの商品が今後海外で受け入れられる可能性は高そうです。逆に、日本国内でも法人向けのフリーズドライ事業を展開すれば新たな市場の開拓につながるポテンシャルはありそうです。
- いつ生産した製品がいつどこに販売されているか把握できていない
- 入出荷、在庫管理に関わる業務を効率化して物流コストを削減したい
- 他システムとの連携がとれておらず重複作業が発生しているので改善したい
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