2024年のインバウンド市場は?
はじめに
テレビやインターネットなどで、海外からの旅行客が増加していることを目にする機会が多くなってきたようと思います。
コロナの5類移行後、水際対策が緩和されて2019年以前の状況へ回復しつつありますが、2024年の動向はどのようになるのでしょうか?
2024年のインバウンド予想
JTBが12月20日に2024年の旅行動向の見通しを発表しました。その発表では、訪日する外国人旅行客の数は、過去最高の3,310万人に上ると推計されています。
年間を通して2019年の水準を超えると予想されていますが、この3,310万人という数値を達成するには、訪日中国人旅行客の数が非常に重要となってきます。ですが、実際の国際便の就航数は2019年と比べて半分以下という状況であり、就航数の回復も重要なファクターとなります。
とはいえ、円安の影響もあり、中国以外の旅行客も大幅に増えているのも事実です。昨年の盛岡と同様に、世界の行くべき都市に山口県山口市が選出されたこともあり、今年も同様に増加傾向にあるのは間違いないと思われます。
出典:JTBニュースルーム
https://www.jtbcorp.jp/jp/newsroom/2023/12/20_jtb_2024-annual-outlook.html
インバウンドの増加に伴う影響は?
インバウンドの需要が高くなることは、全国各地の観光地の盛り上がりに繋がりますが、当然旅行客の密集など、オーバーツーリズムへの対策も必要となります。
旅行客の集中による混雑や、周辺地域への誘致なども検討する必要があり、観光庁では相談窓口を設置して対策を進めています。
観光地周辺の店舗などでは、インバウンド対策として受入環境の整備も急務となっています。外国人旅行客向けの多言語翻訳サービスや誘致のためのSNS、マーケティングサービスの活用などが例に挙げられます。
また、上記とは別に宿泊施設などインフラ環境の整備も急務と言えるでしょう。
最後に
円安が続く中、外国人旅行客から見た日本は3割安く旅行できる観光地となっており、旅行先として日本が選ばれる要因の一つとなっています。為替市場は今後どのように推移していくか分かりませんが、円安が落ち着き徐々に円高へ転換していくタイミングで状況も変化する可能性があります。今後もインバウンド動向を見極めて、その時々に必要な対策を取っていくことが重要です。