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安全で美味しい日本の水道水

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はじめに


2018年の国土交通省の調査によると、世界で安全に水道水を利用できる国は9カ国と2都市のみとの調査結果がでています。その数少ない国の中には日本も含まれており、日本の水はその高い品質と安全性で知られています。

本記事では、日本の水の安全性と今後について焦点を当て、その信頼性と安心感について探ります。

水道水はそもそもどのようにできているのでしょうか?


日本の水道水は主にダム湖や河川の水などといった地表水を原水としています。令和2年度の年間取水量は約155億m3です。水道の水源のうちダムに貯留された水及び河川水、湖沼水が約4分の3を占めています。

【公益社団法人日本水道局】水道資料室:日本の水道の現状:公益社団法人 日本水道協会【JWWA】

浄水処理場に集められた水は沈殿やろ過によって不純物を除去した後、塩素を注入することによって殺菌消毒します。こうして出来上がった水道水は配水管を通って各家庭へ運ばれていくのです。

なぜ日本の水道水は安全?


日本の水道水は、水道法に基づいて水質基準が定められています。水道水として供給されるためには、水質基準に適合するものでなければならないとされています。

水道水質基準は現在51の項目が設けられています。一般細菌や大腸菌、水銀、鉛、総トリハロメタンなどの各項目について基準値が厳しく定められており、水道水として基準値以下であることが求められています。

これ以外にも、「水質管理目標設定項目」「「要検討項目」の2つが設けられており、必要な知見の収集、それに基づいて随時改正が行われるなどしています。

水道水の安全性について疑問をお持ちの方も多いかもしれませんが、上で述べたように、日本の水道水は水質基準が厳しく定められており、生涯に渡って飲み続けても健康上問題がないものとされています。日本の水道水の安全性は、世界的に見ても非常に高いものです。

また、日本の水道公社は、先進的な浄水技術を駆使して水を浄化しています。ろ過、沈殿、消毒などの工程を経て、微生物や有害物質を取り除き、安全で清潔な水を供給しています。最新の技術や設備の導入により、浄水プロセスの効率性や品質管理が向上しています。

これからの水道


日本の水道は、普及率98.1%(令和2年度末時点)に達し、水質の面でも世界に誇る安全でおいしい水の供給を実現し、私たちの生活基盤として欠かせないものとなっています。

しかし、今後はさまざまな課題に対処していく必要があります。

日本の水道インフラは高度経済成長期に大量に建設されたため、多くが老朽化しています。管路の漏水や破損は、水質の低下や供給の不安定を引き起こす可能性があるため、計画的な更新と維持管理が必要です。これには巨額の投資と技術的な挑戦が伴いますが、持続可能な水道システムの確保が不可欠です。

また、日本では人口減少が進んでおり、特に地方では人口が急速に減少しています。これにより、地方の水道インフラの維持が難しくなっています。一方で、都市部では人口集中が進むことで水需要が増加し、水資源の配分やインフラの圧力が増大しています。このようなバランスの取れた水資源管理と効率的な水道システムの維持が求められています。

最新のテクノロジーを水道インフラに取り入れることで、より効率的で持続可能な水管理をしていく取り組みもなされています。IoT技術を活用したリアルタイムの水質・水量監視、AIによる需要予測とリソース配分、先進的な浄水・再生技術の開発などが進められています。

最後に


世界的に見ても高水準な安全性を持つ日本の水道水。日頃は何気なく使っている方も多いかもしれませんが、安全な水道水がいつでも使えることに感謝を忘れず、1度お住まいの都道府県や皆様のまちの水道事業では、どのような取り組みがなされているのか、ホームページなどで確認してみるのもいいかもしれません。

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